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2006.08.10

今日の「テレビCM崩壊」:DL総数39450。ドゥ・ハウス喜山さんに書評いただきました

cm_cover s.jpg

◇第一章PDFダウンロード DL総数 39450。
 テレビCM崩壊の第一章のPDFのダウンロードのべ総数ですが、日本時間8月11日午前3時時点で39450となっています。
ダウンロードはこちら

◇ドゥ・ハウス喜山さんに書評いただきました
クチコミプロモーションなどを手がけているドゥ・ハウス常務の喜山さんにメルマガの中で書評を頂きました。


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□今週のおすすめ本
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 『テレビCM崩壊 マス広告の終焉と動き始めたマーケティング2.0』
  http://www.melonpan.net/cl.php?404223582
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■百文字紹介

この本は、消費者が、マーケティングの主導権を握ったことにより、CMが無効になる事態を指摘し、ついでCMに代わるコミュニケーション・チャネルについて考察しています。新時代のマーケティングのあり方に関心を持つ方にお勧めです。


■どんな人向け?

この本は、CMが効かなくなったということをとことん納得したい方にお勧めです。すっきりするでしょう。そしてそれ以上に、CMの後に、どんなコミュニケーション手段があるのか、考え、実行しなければならない方にお勧めです。


■どんな時、どう役立つ?

・CMの効果を漠然と疑問視している時、明快にその理由を理解することが
できます。

・広告代理店のあり方に苛立ちを覚えるとき、明快な批判に溜飲を下げるこ
とができます。

・マスマーケティングの次にどんなマーケティングがあるのか知りたい時、アメリカの事例ながら、いくつかのポイントを知ることができます。
  http://www.melonpan.net/cl.php?042100788


■どんな中身?

「マス広告の終焉と動き始めたマーケティング2.0」というサブタイトルが、「Life After the 30-second Spot」という原題にないものだったのが訝しく、最初、買うのをためらいましたが、読み始めたらとても面白く、一気に読めました。

わくわくしながら読めるのは、CMや広告代理店のあり方の批判が歯切れよいからです。それは、ふだん、トイレに立つことで黙殺を決め込んでいるものの、CMの存在は認めざるを得ない諦め気分にいるので、すっきりするのです。

そしてそれは批判というだけではなく、マスマーケティングが終わる必然性の背景とともに語られるので説得力を感じます。

   従来の公告手法、つまり「旧来型マーケティング」は、産業革命の産物
  である。大量生産にあわせたマスマーケティングが必要だったわけだ。大
  量生産のスケールメリットがあるように、マスマーケティングにも画一的
  なメッセージを大衆に送るという経済効果があったのだ。だが、その時代
  は終わった。

  (中略)どの商品カテゴリーにおいても、旧来のマーケティング・コンセ
  プトである4P(Product、Price、Promotion、Place)すべてにおいて、
  すでに消費者が主導権を握っている。すっかり立場は入れ替わり、今や、
  マーケターのやり方を常に監視し、批判するまでになった。

  (中略)緑色のビロードのカーテンの裏で、スイッチやレバーを操作し、
  煙や鏡で消費者を驚かせて、購買を促すような手法はもう効かないのだ。

   消費者が無知だった時代には幕が閉じられた。我々は、その事実を受け
  止め、その変化に対応するか、飲まれるかだ。消費者をターゲットにして
  いたマーケターが、こんどは、ターゲットにされる時代になったのである。


わたしたちも、いま最も危ういマーケティング用語は「ターゲット」ではないかという問題意識を持っているので、この考え方にはとても共感します。「囲い込む」などと企画書に書いている場合ではない。囲い込まれているのは、われわれの方なのだから、と。

けれど、すっきり気分の後に訪れるのは反省です。CMの効果やあり方に疑問を抱くのであれば、CM後のマーケティングのあり方をより具体的に構想すべきですが、現実の力の前にどこかで思考停止をしていることに気づかされるからです。

著者はこの点、批判を本領とするのではなく、10の新しいアプローチを考察しています。

  1 インターネット
  2 ゲーム
  3 オンデマンド視聴
  4 体験型マーケティング
  5 長編コンテンツ
  6 コミュニティ・マーケティング
  7 消費者作成コンテンツ
  8 検索
  9 Mで始まるマーケティングツール
 10 ブランデッド・エンターテイメント

著者自身が取り上げなかったことに自身で驚いているように、ここにはブログは出てこないし、事例もアメリカのものです。しかし、それはわたしたちの宿題として受け取るべきでしょう。

また、ここにはビジネスの前線にいる10人の専門家のコメントも入っているのですが、これが本文に劣らず刺激的です。

  消費者をターゲットと呼んだ、デモグラフィックでカテゴリー化すること
  は止めるべきだ。(P.133)

  コントロールを諦めることが、戦略の要である。コントロールを消費者に
  譲渡するということは、我々が真に消費者を理解し大切に思い、そして信
  頼している究極の証なのである。(P.223)

わたしたちがそう思いつつも、思い切り断言できていない言葉があります。こんな風で、バトンが自分たちに渡されるように、元気をもらって読み終えるのです。

“「囲い込む」などと企画書に書いている場合ではない。囲い込まれているのは、われわれの方なのだから”っていうのはまさしくそうですね。マーケターに意識変革を迫る消費者、ということがいえるのではないでしょうか。書評ありがとうございました。

August 10, 2006 in Announcement | Permalink

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